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樒(しきみ)と榊(さかき)シャシャキの使い方と見た目の違いは?

樒(しきみ)と榊(さかき)シャシャキの使い方の違いは? life
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樒と榊、シャシャキの違いをご存じですか?

どれもお墓や仏壇、神棚のお供え、お葬式などでよく見る植物ですが、一見すると似ているため、混同しやすいのではないでしょうか。

この記事では、これらの使い方と見分け方の違いを解説していきます。

特徴や違いが分かると、葬儀に参列するときや、お墓、仏壇へお供えするときに使い分けができるようになります。

手を合わせるときには、より一層、厳かな気持ちが増してくることでしょう。

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樒(しきみ)と榊(さかき)、シャシャキの使い方の違いは?

いずれも似たような葉っぱですが、異なる種類の植物で用いられ方も違います。

用途は簡単に言うと次のようになります。

  • 樒(しきみ)は仏事
  • 榊(さかき)は神事
  • シャシャキは仏事と神事、両方に使われる

樒(しきみ)の葉は、お墓や仏壇のお供え、葬儀で使われ、木は寺院や墓地に植えられています。

榊(さかき)の葉は神棚に飾られたり、神式の行事で使われたりします。

木は神社の境内や生垣として植えられています。

シャシャキは榊(さかき)の代わりとして用いられますが、仏式の葬儀やお供えに使われることもあります。

木は日陰に強く耐寒性があるため、庭木や生垣に広く使用されています。

どちらが仏事でどちらが神事なのか分からなくなりそうですが、榊(さかき)の字は、「木」と「神」がくっついて成り立っているので神事、と覚えると分かりやすいですね。

では、それぞれの使い方を詳しく見ていきましょう。

樒(しきみ)はどんなときに使う?飾り方は?

樒は仏式の葬儀やお供えなどに使います。

葬儀

お葬式で樒を飾る習慣があるのは、京都や大阪などの関西地方です。

門樒(かどしきみ)と呼ばれる大きい樒を会場の入口や寺の門前に、また、祭壇の左右には二天樒(にてんしきみ)を飾ります。

この4つの樒が葬儀場に結界を張り、故人を邪気から守ってくれるのだそうです。

しかし、最近は葬儀が小規模化しつつあり、設置スペースが必要になる門樒は減少傾向にあるようです。

また、樒を飾る白木祭壇よりも生花祭壇を選ぶ人が増えてきているので、お葬式に樒を贈ろうと考えた場合は、あらかじめ会場に確認してから手配すると安心です。

お墓に供える

樒は墓前へのお供えにも使われます。

その理由は土葬をしていた時代にあります。

土葬は遺体をそのまま土に埋葬しますので、野生動物や虫が寄ってくることがありました。

樒は強い毒と独特の香りを持っていることから、野生動物や虫からお墓を守る目的で、墓地に植えられたり、墓前に供えられたりしていたのです。

それとともに、邪気をはねつける力もあると考えられていたため、お墓を悪霊から守るためのお供えとしても使われていました。

現在は火葬が主流ですので、野生動物からお墓を守るという役割は薄れています。

しかし、樒を供えることで悪霊から守ってもらえるのだと思うと、今までよりもさらに心がこもったお墓参りができそうですね。

榊(さかき)はどんなときに使う?飾り方は?

榊は神事で使われますが、実は葬儀だけではなく、お祝いの儀式でも使用されます。

この点は樒(しきみ)とは違いますね。

ではどのような儀式で使われるのか、具体例を見てみましょう。

神前に使う「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」

榊の枝に紙垂(しで)という雷に似た形の紙をつけた玉串と呼ばれるものを、神前に供えます。

これを、玉串奉奠といいます。

玉串奉奠は神式の葬儀や結婚式、七五三、お宮参り、地鎮祭などで行われます。

榊には神様が降りてくると考えられていて、その榊で作られた玉串を捧げることは、神様と人間を繋ぐことになるのだそうです。

葬儀の場合の玉串奉奠は、仏式の焼香にあたるものです。

お焼香と同じように、参列者は順番に神主(または葬儀場の担当者)から玉串を受け取り、祭壇に捧げます。

神棚に飾る

榊を神棚に飾る場合は、榊立て、という花瓶のような器に入れ、神棚の両脇に一つずつ置きます。

飾っている榊は毎月2回、1日と15日に交換し、祝い事やお祭りがあるときには新しい榊をお供えするという風習があります。

玉串は、七五三やお宮参りなどで実際に目にしたことがあるかもしれません。

また、神主さんが持っている葉っぱ、と聞くと、頭に浮かぶ人も多いのではないでしょうか。

神棚がある家やお店もありますので、榊は思いのほか、身近な植物ですね。

シャシャキはどんなときに使う?飾り方は?

シャシャキは縁起が良いものとして、仏事と神事の両方に用いられています。

東日本では榊(さかき)が育たないため、関東より北の地域では、榊(さかき)の代わりに使われているのだそうです。

私が住んでいる場所は関東地方。

そこで、近くのスーパーの生花売り場に行き、確かめてみました。

「榊(さかき)」と書かれている葉をよく見てみると、シャシャキの特徴である葉のギザギザがあり、シャシャキであることがすぐ分かりました。

シャシャキは本当に、榊(さかき)の代用品として用いられているのですね。

シャシャキは仏事や神事の儀式の他に、庭木にもよく使われています。

耐寒性があり、丈夫で育てやすく、日陰でも育つので、庭木に向いている植物です。

また、葉が密生しているので、生垣として植えられることも多いようです。

樒(しきみ)と榊(さかき)シャシャキの見た目の見分け方は?

どれも似ているようですが、特徴をつかむと、その違いが分かるようになります。

具体的にそれぞれの特徴と、見分けるときのポイントを解説していきます。

樒(しきみ)は葉が色んな方向に向いている

葉のふちの部分は波打ったようになっています。

色は榊(さかき)よりも薄く、枝葉を束にしたとき、葉が色々な方を向いています。

そして最も特徴的なのは、その匂いでしょう。

お焼香で使われるお香の原料にもなっていて、抹香の香りがします。

榊(さかき)葉が一定の方向に向いている

樒(しきみ)の葉が波打った形なのに対し、榊は平べったくてきれいな楕円形をしています。

色は樒(しきみ)よりも濃く、つやがあります。

枝葉を束にすると、葉の向きはそろっていて、きれいに上の方を向いています。

匂いはほとんどありません。

シャシャキの葉はギザギザになっている

葉のふちにノコギリのようなギザギザがあるのが特徴です。

樒(しきみ)や榊(さかき)にはギザギザがないので、見分けるポイントになります。

また、葉は榊(さかき)よりも一回り小さいです。

樒(しきみ)の特徴と由来は?

由来は諸説ありますが、ここでは2つご紹介します。

●四季を通してきれいな緑色をしていることから、「四季美」「四季見」となった。

このことから、「しきみ」の他に「しきび」とも呼ばれています。

●「悪しき実」の「あ」が取れて、「しきみ」となった。

樒は全体に毒があり、特に実は猛毒を持っていることから、「悪しき実」と呼ばれていたのでしょう。

毒性はとても強いので、樒を飾るときはペットや子供が食べてしまわないように注意が必要です。

●独特な匂いがあることから、「臭き実(くさきみ)」が転じて「しきみ」となった。

歴史をさかのぼると、樒は奈良時代に鑑真が中国から日本に渡ってきたときに持ち込んだといわれています。

その頃から仏教と樒は密接にかかわり、日本に広まっていったのですね。

榊(さかき)の特徴と由来は?

榊の名前の由来にも諸説あります。

●神様と人間がいる世界の境にある木、と考えられていたことから「境木」

榊の葉は、先端がつんととがった形をしています。

神道では先がとがった植物に神様が宿るとされているため、神式の儀式ではこの葉が用いられています。

古事記、日本書紀の中にも神事に使われていた記述があり、神様と繋がりが深い植物であることが分かります。

●神聖な木、という意味の「賢木」

万葉集の歌や源氏物語の中にも登場します。

●葉が一年中濃い緑色をして茂っていることが「栄える」状態を表し、「栄木」

年間を通して葉の緑が濃く、つやつやとしていることが繁栄している様子を連想させるのでしょう。

こうしてみると、榊は神様とゆかりが深く、神聖なものとして扱われていたことが分かりますね。

シャシャキ(ヒサカキ)の特徴と由来は?

シャシャキには別名が複数あり、その特徴をよく表しています。

例えば、シャシャキは「姫サカキ(ヒサカキ)」とも呼ばれています。

榊よりも小さいので、「小さい」という意味の「姫」がついています。

他にも以下のような名があります。

似たような葉の形をしているが、榊ではない、という意味から「非サカキ」。

黒紫色の果実をたくさんつけることから「実サカキ」。 

日当たりの良い場所を好むため「陽サカキ」。 

その他、ビシャシャキ、ササキなど地方によって様々な呼ばれ方をしています。

シャシャキが本州から沖縄までの広範囲で生育し、用いられているからでしょう。

逆に、榊(さかき)の方はシャシャキと区別したい場合に「本榊(ほんさかき)」と呼ぶこともあります。

名前の由来が分かると、シャシャキがどのような植物なのかが見えてきて、おもしろいですね。

樒(しきみ)と榊(さかき)シャシャキの使い方と見た目の違いは?まとめ

樒(しきみ)、榊(さかき)、シャシャキの使い方と見分け方と特徴のポイントをまとめます。

は仏事と神事の両方に用いられる。

樒(しきみ)、榊(さかき)、シャシャキ(ヒサカキ)は、それぞれ葉の特徴で見分けることができる。

  • 樒(しきみ)は、葉のふちが波打った形をしていて、独特の匂いがある。
  • 榊(さかき)は、葉が平たくて綺麗な楕円形をしている。先は尖っている。
  • シャシャキは、葉のふちが細かくギザギザしている。

また、樒(しきみ)には毒があるため、誤って口に入れないように注意するということが分かりました。

それぞれの特徴や由来を知ると、見分け方や使い方の違いが把握できますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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