親戚や友人、知人の突然の訃報。
お聞きするのが遅くなってしまったら、香典を遅れて渡す場合の表書きの書き方に悩みませんか?
また、四十九日後など日にちが経ってから渡す場合は香典?お花代?どちらになるのか考えるのも難しいですよね。
そこで、香典を遅れて渡す場合の書き方や、日にちが経ってから香典を渡す場合に、「お花代」としてお渡ししていいのかについて、調べてみました。
香典を遅れて渡すときの表書きの書き方は?
葬儀に参列できないときや、葬儀後に訃報を知った場合など、香典を渡すのが遅れてしまうこともあるのではないでしょうか?
そういった際に表書きは、どのように書いてお渡ししたら良いのか悩みますよね。
四十九日前か四十九日後なのかで、書き方も変わってきます。
そのため、宗派によっても書き方が変わるのですが、四十九日前か後かでも書き方が変化します。
次項以降で四十九日前の表書きの書き方、四十九日後の表書きの書き方について説明していきたいと思います。
失礼のないように、正しく書いたものをお渡ししたいですね。
また、宗派によって表書きの書き方だけでなく、封筒や水引きなども変わります。
四十九日前の香典袋の表書きの書き方は?
葬儀に参列できなかったり、訃報を後から知って香典を渡したいけど四十九日前。
そんなとき香典袋の表書きの書き方はどうなるのでしょうか?
四十九日前に香典をお渡しする場合の表書きですが、宗派によって異なります。
主流の宗派ごとにまとめたので、ご紹介します。
仏式でも浄土真宗の場合は「御霊前」はNGです。
浄土真宗では、亡くなると同時に浄土へ召されるという考えがあります。
そのため、「御霊前」ではなく、「御仏前」と書くようにしましょう。
神式も「御霊前」は使うことができますが、「御仏前」とはならないので、「御霊前」も同様に避けたほうが良さそうです。
キリスト教の場合、「御香典」や「御仏前」はマナー違反となります。
また、プロテスタントでは「御霊前」は不適切なため、書かないように気を付けましょう。
また、水引は仏式・神式の場合は、黒と白もしくは銀一色の水引で結び切りのものを使用します。
キリスト教の場合はカトリック・プロテスタントともに水引は使用しません。
香典袋も蓮の花のものは仏式しか使用できないので注意しましょう。
遠方などで手渡しできない場合は、郵送することも可能です。
その場合は、現金書留封筒を使い、香典と一緒に手紙を同封しましょう。
手紙には、お悔やみの言葉とともに、弔問できない旨を記すと良いかと思います。
四十九日以降の香典袋の表書きの書き方は?
次に四十九日を過ぎた後に香典を渡す際の、香典袋の表書きについてご紹介します。
四十九日という考え方が仏教のものであるため、仏式の葬儀をされた場合は香典の表書きの表記も変わります。
仏式の葬儀の場合、四十九日を過ぎてからの香典袋には「御仏前」と表記するようにしましょう。
「御仏前」と表記することで、四十九日が経ち、故人が無事に浄土へ召されたということを指しています。
神式やキリスト教(カトリック・プロテスタント)の場合は、四十九日前と同様の表書きで概ね問題ありません。
但し、「御霊前」だけは使用しないように気を付けましょう。
「御霊前」は仏式の四十九日前の故人を表す言い方でもあるため、まだ成仏されていないと捉えられてしまい、失礼にあたる可能性があります。
こちらも手渡しできない場合は、現金書留封筒を使い、香典と一緒に手紙を同封しましょう。
手紙はお悔やみの言葉とともに、弔問できない旨を記すことを忘れないようにしましょう。
日にちが経ってからの香典はお花代と書くのはあり?
葬儀に参列できず、訃報を後から知った場合にも、香典をお渡ししたいと考えますよね。
ですが、あまり日が開いてしまうと表書きはどのように書いたら良いのか悩んでしまいます。
調査したところ、「御花料」もしくは「御花代」と書いて良いようです。
訃報を知ったのが遅くなっても弔意を表したいときは、お花代として使用していただくお金という扱いになります。
そのため、「香典」ではなく、「お花代」としてお渡しする認識になるので、「御花料」か「御花代」と書くことができます。
こちらも一般的な香典と同じように、無地か水引きの封筒で大丈夫です。
世代によっては、薄墨で書かなくても問題ない場合もありますが、気にされる場合もあるかと思うので、薄墨で書くようにするのが無難ですね。
日にちが経ってからお線香をあげるときの注意点
日にちが経ってから訃報を知った場合、お線香をあげに弔問することは可能なのか気になりますね。
一般的に弔問は、身内や特に親しい間柄でない場合は、葬儀三日後から四十九日前までに伺います。
それ以降となっても、個人の親族の方から許可をいただければ弔問は可能です。
弔問については、こちらの三つの順に沿って、ご紹介していきます。
- 連絡をする
- お悔やみの言葉
- お線香のあげかた
まず、ご連絡ですが、故人のご家族の方がお忙しい時期は避けるようにしましょう。
四十九日前でしたら、葬儀後直後は避けてご連絡します。
弔問の許可をいただいて、お伺いした際には、まずお悔やみの言葉をお伝えします。
「この度は御愁傷様です。」や「お悔やみ申し上げます。」などの簡単なご挨拶で問題ありません。
この際に、ご遺族の方から自宅内へ招かれた場合は、家へあげていただくようにしましょう。
自分から尋ねるのはマナー違反です。
自宅内へ招かれて、お線香をあげさせていただくときは、なるべく短時間で済ませるようにしましょう。
お線香のあげ方
お線香のあげ方を順に説明します。
- 仏壇の前に座り、仏壇へ向かって一礼、次にご遺族の方へ一礼、最後に遺影に向かって一礼します。
- お線香を手に取り、蝋燭から火をもらいます。
このとき、直接お線香に火をつけるのはマナー違反です。
- お線香を手で仰ぎ、火を消します。
このとき、息で火を吹き消すのもマナー違反になります。
- お線香を香炉に縦に差し込みます。
- 合掌し、故人への気持ちを心のなかで述べます。
- 遺影に一礼、そしてご遺族の方にも一礼します。
お線香をあげ終わったあとに、香典もしくはお花代を持参していた場合は、ご遺族の方へお渡ししましょう。
香典もしくはお花代はふくさに包んで持参するのがベストです。
ふくさは慶弔どちらにも使用できる紫色などの寒色系のものを使用してくださいね。
その後、ご遺族の方から故人のお話などお誘いを受けた場合も、極力長居しないようにしましょう。
時間が経ってからのお悔やみの贈り物はどんなものがいい?
供花や供物など、お悔やみの贈り物もさせていただきたいと考える場合がありますよね。
この場合、お花代と一緒に渡すことはNGです。
お花代をお渡しするか、供花か供物をお渡しするかどちらかにしましょう。
供物の場合、香典の由来となったお線香をお渡しするのがおすすめです。
また、焼き菓子や果物など、故人のお好きだったものをお渡しするのも良さそうです。
基本的にご遺族の方からのお返しはお断りするのが、マナーとなっています。
供花や供物は、高価過ぎない、先方からのお返しを断れる程度の値段のものをお渡しするようにしましょう。
ご遺族によっては、香典もしくは供花や供物を辞退される場合もあるようです。
ご遺族のご意向に合わせて、用意するようにした方が良さそうですね。
香典を遅れて渡す場合の書き方のまとめ
今回は香典を遅れて渡す場合について調べてみました。
- 宗派や四十九日前後で表書きが変わる。
- 宗派にもよるが、仏式は浄土真宗以外、表書きは「御霊前」と書く。
- 宗派にもよるが、仏式の場合、表書きは「御仏前」と書く。
- 日にちが経ってしまった場合は、「御花代」と表書きに書く。
- お線香をあげてから香典等をお渡しし、短時間で弔問を済ませる。
- お悔やみの贈り物はお線香などお返しを断りやすい価格の物を送る。
主な宗派で表書きの種類も様々でしたね。
まとめてみましたが、覚えるのも大変じゃないかと思います。
また、お線香をあげに行くときのマナーや、お悔やみの贈り物に関してもたくさん注意点がありました。
そんなとき、こちらの記事をまた振り返り、参考にしていただけると嬉しいです。
最後まで記事を読んでいただき、ありがとうございました!